
ただの腹痛だと思ったら難病だった…。
人生の半分クローン病と付き合ってる不良患者の視点
著者:あっつん(女性・30歳)
私が診断されたときは私の市で2人しかいなかったクローン病。
今や10人、20人はいるらしいですが。
腹痛だと思ったらまさか難病クローン病だった私。
周りに腹痛が続いていて徐々に痩せてきて…そんな人いませんか?
居たらぜひこれを見て欲しいです。
そしてぜひ大きな病院に行ってください。
クローン病の概要
主に腸の粘膜に慢性的な炎症または潰瘍を引き起こす原因不明の疾患の一つです。
初めて報告されたアメリカの先生の名前をとってクローン病といいます。
クローン病は若い人に見られ、消化器官(口から肛門まで)どの部位にも炎症や潰瘍が起こりますが、小腸と大腸を中心として症状が出やすいです。
病変と病変の間に正常部分が存在することが特徴です。
症状としては腹痛や下痢、血便、体重減少などが主な症状です。
発病の原因は今だ解明されてはいませんが、最近の研究ではなんらかの遺伝的な要因を背景として、食事や腸内細菌に対して腸にいるリンパ球などの本来いい細胞が過剰反応して病気の発症しているんだと考えられています。
クローン病の患者数は年々増加傾向です。
4年前のデータでは5000人に一人程度でした。
それでも欧米の約10万分の1なので日本は患者数の少ない病気です。
私の場合のクローン病の症状や辛さ
私の発病はおそらくですが13歳の頃だと思います。
というのは正式に診断が下るまで2年かかりました。
それほど珍しい病気だったんだと思います。
始めは軽い腹痛ですが、診断が下る頃には体重は元の半分で熱と体重が同じほど痩せてしまっていました。
それはひどい腹痛でごはんが全く食べられなくなってしまったせいです。
その頃はおかゆや水でさえ腹痛が出てしまいご飯は二口で終わってしまうことはよくありました。
とにかく想像できなくなるくらいおなかが痛いんです。
それだけです。
それだけなので周りにわかってもらえないのが一番辛いです。
あるバイトの店長は「俺だって腹は痛いけどそれだけだろ。頑張れよ」と言いました。
ある先生は「腹痛くらいじゃ死なないよ。だから学校これるだろ」と言いました。
それが何よりも辛かったです。
クローン病の治療と心掛けたこと
私の場合、現在の治療は主に外来にてレミケードというクスリを点滴にて入れることです。
私は今はエレンタールはしていません。
というか不良患者すぎて全くしてなくてポンプは返却してしまいました…。
経口ではあの味が苦手すぎて飲めないので最近は全くしてません。
食事にとても気を付けると思いますが、幸いですが私は小腸に狭窄もないので詰まることはあまりありません。
油も普通の人が食べて胃もたれするものは基本避けますが、食べてすぐに腹痛を催すものはすごく少ないです。
調子が少しでも悪いと絶対それらは食べませんし、腹痛が酷い日は何も食べない日も作ります。
なので調子が良ければ本当に何でも食べちゃいます。
一般的には食べてはだめなものって統計的なだけなので、症状は一人ひとり違いますので。
自分に合った食事療法をとるのが一番だと思います。
それより私が大事にしてるのはとにかく冷やさないことです。
季節の変わり目特に10月は過去何回も入院しているのでとても気を付けます。
外出する予定もちょっと考えちゃいますし、点滴治療の間隔もいつもよりつめたりもします。
常に羽織るものを持ってますし、何枚も着て冷やさないことを心がけます。
そっちのほうが私は気を付けています。
大人になった今
私は大人になって症状は前よりも落ち着きました。
とは言っても完治する病気ではないので、1年に何回は悶絶するほどの腹痛が来る日もあります。
それもこれもレミケードという点滴が出来たおかげです。
それができる前は冬になると体調を崩し、腹痛に苦しみご飯が食べられなくなり体重が10キロくらい平気で落ちてしまっていました。
なので私にとっても体重は冬の厳しさのための蓄えでした。
今や要らないぜい肉になってしまっていますが…。
大人になって一番変わったのは結婚して親元を離れ自分で自炊しているので、体調によって食事をコントロールできる点です。
それはよかったことだと思います。
どうしても年老いた祖父などは、私の病気は理解できずに食べられないものを買ってきたり進めてきたりするので苦痛でした。
でも今はそんなこともなく、旦那さんの理解もあるのでそこらへんの調整はうまくいきます。
とっても助かる点だと思います。
同じクローン病を患っている方へ
私の例はあくまでも私の例で、症状によって病変の場所によって全然変わってくると思います。
私は幸い小腸にほぼ病変がなく狭窄もないのでこのように不良患者でいれます。
私の知っている一番重い人は、もうおかゆ以外のごはんは絶対食べられない人だっています。
なので本当に人それぞれです。
でも毎日の生活が豊かじゃなきゃ正直生きてる意味ないと思うんです。
だから私は適度に不良患者で痛いと思います。
私たちは宝くじ当たっちゃうくらいの確率でこの病気になりました。
なので後の人生もう悪いことなんて早々ないと思ってます。
病気になった時はレミケードもできてなかったし、こんなに毎日楽しい生活が待っているなんて思えなかったし。
きっと自分が死ぬまでには完治できる病気になると思います。
だから希望をもってこれからも頑張っていきましょう。