人間関係

裏切りと失恋で傷ついた私が人間不信から脱出できた理由

裏切りと失恋で傷ついた私が人間不信から脱出できた理由

著者:佐島富美(女性・20代後半、仮名)

 

私はある恋愛のせいで、人間不信に陥ったことがある。

まさかあんなことになるなんて思っていなくて、私は油断しきっていたのだ。

信じていた二人に裏切られるということがどんな気持ちになるのか身を持って知ってしまった。

今思い出しても体が震え、悔しさでギリギリと体が震えそうになる。

そんな強い思いが甦って来る出来事である。

私は完全に心を許しきっていた二人に酷い裏切りにあったのだ。

その相手は結婚を約束していた恋人と仲が良かった職場の後輩だ。

そして心から信じていただけに相当に衝撃的な気持ちや悔しさを味わって、一時的には心がボロボロになってしまった。

これからお話するのは、そんな私の人間不信に陥った原因の出来事とそこから踏ん張って立ち直ったストーリーである。

これは心に傷を抱えた私と立ち直るきっかけをくれたあの人との出会いのお話でもある。

人間不信に陥った経緯

仲が良かった後輩を含めたWデートがきっかけ

私と恋人は学生時代からずっと付き合っており、自他ともに認めるラブラブな恋人同士だったのだ。

すでに親にも紹介し合って結婚を約束した仲で、私はもう結婚まで秒読みとまで思っていたのである。

本当に大好きな人で、私はこの人と結婚するものだと信じ切っていたのだ。

まさかこの恋人に裏切られるなんてまったく一切考えていなかったのである。

そして私は当時医療事務の仕事をしており、そのときにとある後輩と仲良くなった。

後輩は本当に気が利いて、とても明るくて、いつの間にか仕事だけではなく、プライベートでも仲良くするようになっていたのだ。

私にとってはとてもかわいがっている後輩で、まさかこの後輩に裏切りに合うなんて微塵も思っていなかった。

振り返ってみたら後輩の真の性格まではよく知らなかったように思うのだ。

こうやって警戒していなかったから、おそらく寝取られたのである。

私はよく愛する恋人と可愛がっている後輩と後輩の彼氏と4人でWデートをしていたのだ。

それは後輩との信頼関係があった上に後輩にも彼氏がいたことで浮気をするなんて少しも考えていなかったからである。

だからこそ、私は油断したままダブルデートを続けたのだ。

でもその間にいつの間にか私の恋人と後輩は惹かれ合っていたようで、気づいたときには私の恋人の心は後輩に持っていかれていたのだ。

突然恋人から「別れたい」と言われたときの私のショックったらない。

恋人に後輩のことが好きになってしまって、さらに体の関係まで持ってしまったと言われたときのショックったらないのである。

恋人に捨てられてじわじわと現状を把握していって、私は人生のどん底くらいの惨めな気持ちを味わったのだった。

恋人と後輩に裏切りに合って人間不信へ

私はこの恋人と後輩からのダブル裏切りに合い、かなり人間不信に陥ったのである。

信じていた人から裏切られるのってこんなに辛いこととは思わなかったのだ。

恋人は私を裏切らないと思っていたし、私が可愛がっている後輩は私にそんな仕打ちはしないものだと勝手に信じていたのである。

しかしその信頼は間違いだったと思うのだ。

後で聞いた話だが私が可愛がっていた後輩には裏があったと聞いたのである。

後輩の元彼から聞いた話だが、彼女には「とある癖」があったらしいのだ。

それが「人のモノを取る癖」である。

恋人が別の相手に取られたというのに私と違って後輩の彼氏はケロッとしたものだったので、不思議だった。

私はこんなにショックを受けているのに、どうしてこの人はこんなにすぐに立ち直れるのかと思ったのである。

そうして聞いてみたら、どうやら後輩は手癖が悪い女で今までも人の恋人を寝取ることが多かったと聞いたのだ。

最初は私の恋人と後輩が偶然惹かれ合って仲良くなったのかと思ったけど、どうやら違うらしいと聞いて益々怒りを感じるようになった。

後輩はわざと私の恋人を寝取るために私に近づいたということが分かったからだ。

これをきっかけに私は人間不信を発症してしまって、人を簡単に信じることができなくなった。

「もしかして騙されているかも…」と思うと、どうしても人と壁を作ってしまうようになったのである。

そして恋人に裏切られたという経験から恋人を作ることすら怖くなってしまって、本当に一時は拗らせた人間のようになってしまっていたのだ。

とある人物に出会って恋をして、次第に心が浄化された

数年間、そんな人間不信だった私の心を溶かしてくれる人物に合うことになったのはそれから3年程経ってからである。

私は彼を寝取られてからしばらくは後輩と同じ職場で働いていたのだ。

あの頃の弱った精神状態を考えると無謀とも思える行動だったが、多分転職したら後輩から逃げるようで悔しいと思って頑張っていたのである。

しかしそれももう限界となってしまってからは転職をすることにしたのだった。

私から奪った彼を同僚たちに自慢していた後輩にぷっつんとキレそうになって、私は転職することを決意したのである。

新たな職場で働いてからも私の人間不信は治らなかった。

どんな男性に告白されても、どんな男性から遠回しにアプローチされても、全く靡かないくらいには男性不審になっていたし、同性も常に警戒していたのである。

私は誰も信用できないという状態がしばらくあって、心がすこぶる荒れていたようだった。

しかしそれもある人物に出会ったことで変わったのだ。

新しい職場でお客さんとしてやってきたのが彼である。

いつもへらへらっと笑っている印象が強かったが、とても優しそうと思ったのをきっかけにちょこちょこ店員とお客さんの関係でしゃべるようになったのだ。

その男性と喋るとすごく心が落ち着いて、嫌な感情があまり出ないと気づいたのはいつ頃だっただろうか…。

私は気づいたらひょいと心に簡単に入ってきた彼にどんどん惹かれて行ったのである。

気づかない内に好きになっていて、私は人間不信になって初めて、自分から心を開ける人物を見つけてしまったのだ。

新しい恋人ができて考え方が大きく変化した!

その後私たちは付き合うことになって、今は心が浄化されて、人間不信が和らいだように感じるのである。

新しい恋をして、私は人を信頼できなくなっていた今までの自分が勿体ないと思うようになったのだ。

これも全部彼のおかげで、彼の話を聞いていたら「人を信じること」の大切さを学ぶようになったのだった。

彼はすごく人がよくて、良く人に騙されることがあるらしいけど、騙すよりも騙される方がマシと思っているらしいのである。

人を騙すような荒れた性格の人よりも人を信じて騙される方がずっといいと笑っている姿にすごくグッと来て、私は過去のすべてが浄化されるような思いだったのだ。

一度の失敗くらいで人間不信になってしまった自分が恥ずかしいとまで思うようになったのである。

信じていた人の裏切りによる人間不信を克服して、今伝えたいこと

私は信じていた人たちに一度裏切られて、すごく悲しい思いをしたのだ。

しかし一度や二度裏切られても、ちっともへこたれない新しい恋人を見て、こんなに心が綺麗な人も中にはいるんだなと感慨深い気持ちになったのである。

私はこの人を好きになったおかげで、心が毎日浄化されているのだ。

こんなに性格が良い人に今まで会ったことがなくて、優しくて心が穏やかで常に相手のことを考える心が広い人は他にいないなと思うのである。

彼を見ていると人間って捨てたものじゃないと思うし、裏切るより裏切られた方がいいという考えにすごく目からウロコが落ちる感覚だったのだ。

こんな人に憧れるし、そうなりたいと思うのである。

それと共にこの人と出会うために過去の恋人と後輩からの裏切りがあったのではないかとプラス思考に考えるようになったのだ。

本当に今の恋人には感謝しているし、すごく尊敬しているのである。

こんな人に出会えて私は幸せだ。

だからみなさんに伝えたいのはいつか辛い経験もプラスに考えられるようになるということである。

人と人の出会いはそれだけの力があるのだ。

人間不信だっていつか治るきっかけがあるかもしれない、だからこういう素敵な人との出会いを見つけて、心を浄化してほしいと思うのだ。