なつおとさん(男性・30代後半)
会社や組織の言いなりになっていつの間にか自分を押し殺してしまい、破滅し、救急搬送されるまで自分を追い込んでしまった男のどん底体験。
長年の社会人経験でいつの間にか失っていた本来のハングリーな自分を取り戻す日までを話したい。
結局会社からリストラ勧告され、ロングバケーションを通じて本来の自分を見つめ直し、忘れていたハングリー精神を取り戻す為の準備期間。
言いたい事を我慢してストレスを溜めるよりも、間違っている事は例え上司であっても、きちんと自分の意思をはっきり伝え、本来の自分らしさを取り戻し、人生を充実する事が出来るようになるまでの物語。
仕事中に失神、緊急搬送される
2年前に夏、仕事のストレスが極限状態まで追い込まれた私は、仕事中に急に失神し、救急搬送された。
ちょうど、梅雨明けが発表された猛暑日だ。
元々、自分を上手く他人に表現するのが苦手で上司の言いなりになっていた。
何か不満とか会社に対して感じる事があっても自己表現を一切せず、おさえる。
理由としては、軽いうつ病を抱えていたのもあって、2年前は症状は軽くなってはいたが、性格的な部分もあるのでしょうが、職場の同僚とも上手くコミュニケーションが取れず、上司におべっかを使う事も出来なかったのだ。
あえて、自分をあまり出さずに会社の言いなりになった方が出世出来るような勘違いを当時はしていた。
今考えたら恐ろしい事を考えていた。
その職場でのパワハラも結構酷かったのだ。
女性の社員には皆親切だが、男性に対しては私も含めで他の同僚にも厳しい事を言ったり露骨に態度を変えている上司がいて、それにストレスを感じていたのも事実である。
この救急車で運ばれる数日前に、仕事上で大きなミスをし、上司から呼び出され、厳しく叱咤される。
実はこれまでも何度か些細なミスをしており、その度に指摘をされており、このままでは契約更新も危ない、っていう事を通告され、頭の中が真っ白になった私は軽いパニック障害になり、今まで経験した事のない酷いめまいが突然起こり、気が付いたら病院のベッドの上だった。
病院で検査をした結果、特に異常はなく、点滴を2時間くらい打ってもらった。
その時考えていた事、体の症状、メンタル面。
その時間、ずっと仕事の事を考えていた。
会社に対する怒り、不満、パワハラ上司に対しての恨み、数え上げたらきりがないくらいの爆発である。
2週間くらい仕事を休み、何とか仕事復帰する事は出来た。
ただ、これ以上のミスは会社にも多大なる迷惑をかける事を考えると、作業効率も落ちてしまう。
結局、8月下旬に再び上司から呼び出され、9月いっぱいで契約終了を告げられた。
もう終わったと思った。
これに対して初めて会社に対して怒りを現し、会社に抗議するも時既に遅し、リストラは回避出来なかった。
それに意気消沈した私は9月も再び酷いめまいに襲われ、欠勤がほとんどで、9月の出社はわずか7日だけであった。
7月の時よりも思うように体が動かず、1日中家の中で寝ていたのだ。
そして、9月30日の退職日、気持ちいいくらいの快晴で、この日は何かすがすがしい日だったのは一生忘れないだろうと思う。
改善しようと思ったきっかけ
10月1日、退職して久し振りに自由の身になった私は、一人暮らしして初めて、1カ月間は休んで仕事から離れる日々を過ごす生活しようと決心した。
一人暮らしして、10年以上長期休暇を取った事はなく、転職は何度もあるが、退職してから、新しい会社で就業するまでの間は2週間程度しかなく、緊張感も持っているので、そういうのから離れた生活をする必要があると感じた。
まずは、太陽の光を暫く浴びてなかったので、毎日外に出て太陽を浴びる生活を心掛けた。
公園に行って、緑の近くで土のにおいを感じながらスローライフを満喫する。
同世代の人たちはこうしている時間も働いているのだろうが、この期間だけはそれに対しての罪悪感は感じないようにしていたのだ。
この10年くらいは人間らしい生活をあまりしてこなかったので、なるべく人間らしい生活をするよう心掛けた。
まずはパソコンをあまり触らない事、食生活の見直し、リラックス出来る音楽を聴くようにし、寝る前は丁度その時、偶然見つけた『寝る前に聴くと良い音楽』というCDを買って、毎日寝ながら聴いたら、以前に比べて大幅に寝つきが良くなったのだ。
もっと早く知りたかったのだ。
最終的に12月まで仕事から離れた生活を送っていたが、この期間が一人暮らしを始めて、
一番楽しかった期間である。
天気が晴れの日は毎日外に出かけていた。
10月~12月は晴れの日が多いので、ほぼ毎日外出していた。
都内に住んでいるが、家の近所だけでなく、都内でも自然の多い所だったり、久し振りに訪れる懐かしい場所を訪れたり、なるべく毎日違う所に行くように心がけていたのだ。
夜になると年末はイルミネーションが至る街に飾られており、そのほとんどを撮影しに、足を運んでいたのだ。
夜景は元々好きなので、年末は毎日夜景スポットに出向く。
こうして、楽しかった休業期間を終え、年明けの1月から新しい会社で仕事を再開したのだ。
克服できた事
その時、心に誓ったのは、真面目に働く事は変えないけど、なるべく自分を抑え過ぎないように注意し、思ってる事はその場で主張し、なるべくストレスを溜めないようにしていたのだ。
自分が間違っていなければ、それに対して、何か罰を受ける事は全くなく、やる気のある奴だと評価されるので、前年の夏と比べたら、だいぶ仕事がしやすくなった。
パワハラ上司には躊躇する事なく逆らう。
その場は少しだけ雰囲気は悪くなるが、何も言わないよりは、気持ちよい。
その後も何度か転職はしているが、なるべく次に働く人に同じ思いをしないように、改善してもらいたい点は成るべく話すように伝えてから辞めるようにしている。
その方が生きやすくなった。
あまり、言い過ぎても怒られるかな、と思った事もあったが、逆に感謝された事もあったので、やっぱり溜め込まない方が正解だった。
何もしない後悔より、何かした方が後悔はあまりしないという事にきづいた。
まとめ:優しすぎるあなたへ
サラリーマンの世界では『優しい人』というのは悪い意味で使えない、という事になります。
私もかつてはその『優しぎる人』と言われて、たくさん損をしてきました。
でも、会社の言いなりにばかりになって、自分を押し殺すのは会社の為にも、自分の為にも良くありません。
悪い事は悪いとはっきり言える人間になるようにして下さい。
特に現代は、ブラック企業とかパワハラが社会問題になっています。
それを見逃すととんでもない事が起きてしまいます。
現実にパワハラが問題で悲しい事件が起きていますから、私が言わなくても、わかっている人も多いと思います。
相談相手がいなかったら、会社の産業カウンセラーとか利用してみるのもいいと思います。
大きな会社なら人事面談があり、その時に「何か不満に感じている事があったら正直に言って下さい」と言われた事は何度もありますが、今まで全く伝えてこなかったです。
ただ、これに関しては素直に受け止めて、正直に話す方が絶対に自分の為になります。
そういう部署がなかったら、弁護士等の法律の専門家に相談するのも手です。
パワハラは法律上でも許される行為ではありません。
行為の内容によってはそのパワハラの当事者は法で処罰されます。
実際、ニュースでも報じられますのでお分かりかと思います。
まずは、第一歩として、自分を大事にしてください。